ポケモンカードと言えば、ここ数年でとんでもない価格高騰が何度も話題になりました。レアカードだけでなく新弾を買ってそのままフリマサイトで売るだけでも儲かるという異常性はニュースにもなり、ポケカバブルと言われるにまでなりました。
しかし2024年夏ごろ、
─突然の価格崩壊─
このままポケモンカードブームは終わってしまうのか?
暴落の背景を紐解きながら考察してみました。
発端となった暴落はなぜ?
2024年の夏、こんなニュースが話題になりました。

そう、資産としても注目を集めていたポケカ相場の暴落です。このニュースを受けて「ポケモンカードのブームは終わるんじゃないか?」と思った方もいるかもしれません。しかしそれはかなり早とちりです、この暴落の理由をまず解説しましょう。
これまでの価格の異常性
ポケカで高額カードといえばがんばリーリエやかいりきリザードンが有名でしょうか。ピーク時だと1000万円を超えていました。しかしそういった絶版の希少プレミアカードだけでなく、通常パックのカードも軒並み高騰していました。筆者は遊戯王もプレイしていますが、遊戯王では通常パックカードでここまで高騰する事はまずありません。
この価格って一体どうやって決まっているか知っていますか?
よくポケカを株に例える人がいますよね。株であればその会社の業績、事業の将来性等から価格が決まりますがポケモンカードは違います。
というか、価格を裏付けるものが実はないんですよ。
完全に需要と供給だけで決まっちゃってます。供給があまりにも少なすぎたので、欲しい人は売り手が100万と言えば100万で買うしかないという状態です。それでも欲しいという人がいたのでその価格が維持されていました。だってそうするしか手に入れられませんからね。
昔のプレミアカードならその在り方で正解ですが、新弾のカードですらその状態です。異常です。
でもこの状態って供給が増えれば一瞬で崩れる不安定な状態だったんですよね。
ポケカ公式が生産量大幅アップ対応

すると公式よりこんな声明が発表されました。ざっくり言うと「これから生産量めっちゃ増やすよ!」って感じです。
これにより市場に一気にカードが出回るようになりました。出回るのが少なかったから高かったので、当然価格は一気に落ち着きました。
実際にポケモンカード生産量の推移を見てみるとここ数年で本当に一気に増産しているのが分かります。

転売ヤーの激減
欲しい人にカードが行き届かない為においしい思いが出来ていた転売ヤーでしたが、この増産をきっかけに一気に撤退してきました。これにより以下の現象が起こります。
- 転売ヤー撤退によりその分一般の人が買える⇒カードが行き届く⇒価格低下
- 転売ヤーにより価格が釣り上げられる事がなくなる
- 取引数減少⇒売り手も価格を下げて売ろうとする
PSA鑑定のニセモノが大量発生
ポケカやってる人ならご存知、PSAという絶対的なカード鑑定第三者機関があるのですがそれのニセモノが出回ったのもこの時期です。ツイッターでの取引やメルカリ等から出回ったと思われますが、これがSNSで一気に拡散され話題となりました。その結果どうなったかと言うと
大手カードショップの多くが買取りを中止せざるを得なくなりました。これまでPSA鑑定のついたカードには絶対的な価値がありましたがこの騒動によりどれが本物なのか分からなくなりましたから当然ですね。店頭での鑑定にも限界がありますし。
これにより主に高額カードの市場価格が一気に落ちました。
投資対象として不安
転売ヤーとは別に投資目的でポケモンカードを所有する層も一定数存在します。有名どころだとYoutuerのヒカルさんなんかがそうですね。
こういった方は数こそ少ないですが高額カードを購入して寝かせるので市場価格には結構影響してきます。これまで寝かせれば上がると言われていたポケカレアカードですが、この増産による価格暴落&PSA騒動によりその価値を考え直すきっかけになったようです。
投資目的で買われていたカードが買われなくなれば売り手も買われる価格まで下げるしかありませんので市場価格は下がっていきました。
暴落はプレイヤーからすると良い事ばかりだった
さてここまで暴落の背景を見てきましたが、お気づきでしょうか。
実はプレイヤーにとっては一つも悪い事は起きてないんですよ。
暴落後のプレイヤー目線でのポケカ界はこんな感じです。
- 新弾が普通に買える
- カード全体の価格が安くなりほいしカードが手に入れやすい
- 公式が増産に伴って過去パックの再販も行ってくれるようになった
良い事ばっかりなんですよ実は。
プレイヤーからすると凄く環境がよくなってむしろポケモンカードを続ける理由になりますよね。
今回の暴落(というか本来あるべき価格帯に戻っただけ)で痛い目にあったのは転売ヤーと一部の投資家だった事実
海外人気はむしろ上昇中
ポケモンカードの人気は日本だけではありません。1999年に初めてアメリカで発売され世界中で遊ばれ25年間が経ち、今やポケモンカードプレイヤーは70か国以上にまで拡大しました。
海外の調査では、ポケモンカードはマーベルやディズニー作品のグッズと同じような立ち位置まで上り詰めていると言われており、大会参加者は年々増加し続けています。日本でのポケカ高騰や暴落といった事情は正直海外のポケモンカード好きからすると大した事ではなく、今後も安定した人気が見込まれます。
海外でいうヒカキンクラスのYoutuberもポケカを何度も扱って話題に上がっているほどです。
特にヨーロッパ圏のポケカ人気は異常で、トレーディングカード=ポケモンカードと言われるほどです。
TCG界のトップである遊戯王とポケモンカードゲームを比較
ここで世界で最も売れたトレーディングカードとしてギネス認定されている「遊戯王」に注目してみます。総プレイ人口もポケカより多く、こんなに長年人気を維持し続けているタイトルは遊戯王の他ありません。
ここでそんな遊戯王とポケモンカードゲームの特徴を見てみましょう。
ポケモンカードゲーム | 遊戯王 |
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コンテンツ力は最強 キャラ人気が高い 間近の売り上げが群を抜いて圧倒的メリット 他TCGに比べるとルールが簡単で参入しやすい 子供人気も高い | 長年人気を維持してきた実績あり 圧倒的カードプール ゲームとしての奥深さ 環境の入れ替わりが激しく飽きない |
こうしてみるとポケモンカードゲームが今後も遊戯王のようにTCG界に残る可能性は非常に高いと思われます。
特にポケモンという最強コンテンツのおかげで新規ユーザー、”特に子供が参入しやすい”というのは長く遊ばれ続ける上で非常に重要です。遊戯王は最近は昔のファン向けの動きが強く、新規プレイヤー参入のチャンスはポケモンカードの方が遥かに期待できます。
ポケカや遊戯王をはじめとしてTCGは常に数か月おきに新弾が発売される為、テレビゲーム等のブームよりもブームが去りにくいとされています。
結論、ポケモンカードのブームは終わる要素がない
ここまでポケカ暴落の背景とポケモンカードゲームの現状をご紹介しました。
これらをまとめると以下のようになります。
- 暴落でダメージを受けたのは転売ヤーだけでプレイヤーからするとプレイ環境が良くなった
- 投資先としてのポケカブームは一旦終わりかも
- 世界的に大会参加数やプレイ人口を見ると増加し続けている
- ポケモンという最強クラスのコンテンツは永久不滅
- 他TCGに比べるとルールが簡易かつ子供の新規参入が見込めるので途切れない
以上の事からブームは当分終わらないと言い切れます。実際にそのコンテンツの人気の指標となるGoogleキーワードで過去5年間のポケカの人気具合を見てみてください。

衰えるどころか一番高い位置をキープしていますね。世間の注目度合いは2024年秋現在でも衰えていないという事です。
また投資先として再注目されたりYoutuberが話題にあげたりするとトレンドとしての上下はあるかもしれませんがブームが終息する事はないでしょう。投資としてポケモンカードを持っておくのはあり?
ポケモンカードゲームはむしろこれから!
これから遊戯王をも超えていくんじゃないかという程のポテンシャルを秘めたポケモンカードゲーム。
転売ヤーも激減してより遊びやすくなったポケモンカードゲームをこれからも楽しもう!
筆者は最近初めてポケカオリパというものを引いてみましたが数千円でメイSRをゲットしてウハウハです。そんな運試しのような遊びもあるので興味のある方はぜひ見てみてくれ!

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